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パンドラのはこが行った「ペルソナ分析」

目次

ハンドメイドのお店『パンドラのはこ』のペルソナ

『パンドラのはこ』も、お店を起業する前、沢山沢山、本当に沢山、パンドラを利用してくださる「お客様像」をイメージしました。パンドラを利用してくださる方の性別や年齢、ライフサイクル、生活スタイル、扱っている作品のジャンル、家族背景…。思い描いた物を、とにかく思いつくままに紙に書き出して、具体的にお客様の像を絞り込んでいきました。

お客様をイメージしていく中で、「こんな状態のお客様がいたら、こんなサービスが必要だな」とか「こんなお客様も利用したいかもしれないから、ここにも力を入れなくちゃ」とか、徐々に徐々に現在のパンドラのサービスの根幹となるものが出来あがっていったのです。

こうして、だんだん輪郭がはっきりしてきた『パンドラのはこ』ですが、輪郭がはっきりしていくと共に、ある1つの気付きがありました。それは…。

拝啓、5年前の自分へ

お客様にとって「必要と思えたサービス」は、久しぶりにハンドメイドの販売を始めたばかりの頃の、どうやって販売をして良いかも分からず、迷走していた頃に「自分が欲しかったサービス」でした。ハンドメイドの製作の経験はもちろん、販売の経験もあったのですが、自分がネット販売していた頃から時代が進み過ぎていて、当時のノウハウは残念ながらまるで役に立つものではありませんでした。ほとんど手探りの中、メルカリとminne、ラクマ、LINEmallのアカウントを登録し、ネット販売を再開したのです。

初めの5ヶ月は、まぁ見事に惨敗でした。

購入どころか、1つも「いいね」が付かない日々。正直心が折れそうにもなりました。「昔取った杵柄」で、ネットショップにupすれば誰かしらの目に止まって購入されるだろう…くらいに甘く考えていた私は、スルーされ続ける状態にイライラとやるせなさを隠せないでいました。何より、これまでの自信を打ち砕かれたのが1番堪えましたね…。

そこで、私は人気のあるページ(頻繁に購入がされているページ)をいくつかリサーチし、写真の撮り方や紹介文の書き方、ネットサイトごとの人気の作品、市場価格の相場などを調べつくしました。

そうすることで、やっと「作品が購入されない理由」に気付き、自分がネット販売で売上げを上げていた時代と手法が変わっていること、今のやり方に改善が必要であることを知ったのです。

ネットショップでちらほらと作品が売れ始めて評価も頂けるようになってきたのは、アプリに登録をしてからおよそ半年後。それまでは、まったく作品に動きがない状態でした。ですが、初めの取引がトリガーとなったのか、これまで動きが緩慢だった自分のページが急速に動き始め、夏を迎えるころにはミサンガの編み過ぎで指がズタズタに切れるといった経験もしました。

編んでも編んでも、利益に繋がらずに入って来る売上げ金は微々たるもの。作品にsold outの表示が付くのは嬉しいのですが、オーダーのコメント通知が届くたびに、「また編むのか…」「今度は一体何本…?」と半ばビクビク怯えている自分もいました。

ネットショップの動きを緩慢にする目的もあり、その頃に他店様で委託販売も経験しました。

乳幼児を抱えての納品作業は想像以上に、大変な作業でした。大きな荷物を両肩に下げ、乳児を抱っこし、幼児の手を引いて電車での移動…。天気が悪い日なんてもう最悪です。作品を納品中も、うろちょろする幼児からは目を離せません。「他の作家様の作品に触れて壊しでもしたら…」と気が気じゃない中での作業です。乳児も、泣くタイミングを選んではくれません。しかし、そんな経験の中にこそ「子供を遊ばせられるスペースがあったらなぁ…」「レンタルでもいいから、自由に使えるディスプレイ用品がお店にあったら…」という「5年前の自分が心から欲しかったサービス」が眠っていたのです。

あの頃の自分が、もしハンドメイド販売のノウハウや、そもそもの物を売ることについての基本、お客様との向き合い方などなどを知っていたら。あの頃の自分が必要としていたサービスを持っていたお店があったなら。頑張り過ぎてハンドメイドに対して「ツライ」という気持ちを抱えることなく、楽しい思いを保ったまま活動が出来ていたかもしれません。

『パンドラのはこ』というお店のサービスは、5年前の自分自身が欲していたサービスを惜しみなく盛り込んでいます。

つまり、パンドラのペルソナは「5年前の自分」を設定して立てたものになります。「拝啓、5年前の自分へ」です。

ハンドメイドの楽しさを忘れていた時期

パンドラを営業し始めて、沢山の作家様とのご縁を頂きました。中には、5年前に自分が落ち込んでいた場所で、どうやって進んだらいいか分からずにいる作家様も沢山いらっしゃいます。答えを出せず「私はハンドメイドに向いていなかった」とハンドメイドを辞めてしまう作家様も、中にはいらっしゃいます。

作られている作品がとても素敵なだけに「ハンドメイドを辞めてしまう」という選択は、とても心苦しく感じます。

私は幸いにいして家族理解があったのでハンドメイドを辞めずに続けて来られていますが、もしも家族理解が得られなかったら、私もハンドメイドを辞めていたかもしれない。作っても作っても売れない時期。販売することよりも納品やディスプレイのハードルが高過ぎた委託販売。いいねすら付かない、ネットショップ…。この頃はハンドメイド本来の楽しさすら、忘れかけていました。

変わらないものと、変わりゆくもの

時代は不可逆的に進んでいきますが、その中で不思議とループしています。令和の世の中にあっても「モノ作り」というアナログな文化は廃れることなく続いています。そして、作られたモノに価値を見出して、それを欲しがる人もいます。ただ、欲しがっている人に伝える方法が、時代と共に移り変わっていくのです。

それと同じで、情報が沢山溢れているにも関わらず、今も「ハンドメイド販売でどう展開していいか分からない」という人が本当に沢山います。5年前の私と同じように、苦しんでハンドメイドに向き合っている方もいます。作品はとても素晴らしいのに、作品の製作スキルではない部分に目を向けることが出来れば圧倒的に伸びるのに、作品のクオリティが売れない原因という思い込みに捕らわれて、改善が今1つという方もいらっしゃいます。

モノ作りは、変わらない。

変わりゆくものは、その時代に沿った「魅せる方法」「知らせる方法」「販売経路(販売方法)」。

そして、今や「お店」としてのブランドではなく、個人がブランドとして立ち上がってこそ売れる時代に移ってきています。実はこれこそが、『オンラインサロンを立ち上げた最大の理由』です。作家様が個々にブランドとして確立してく為の手助けが出来る機関を作ること。作家様が個々に、個人ブランドでファンを持つことが出来れば、もう委託難民になることもないのです。売れるお店を時間をかけて探すまでもなく。どこにいても、どこに出店しても、どこのイベントに出ても、どのネットショップを使用しても。極論、作家様自身の力で売れるようになるから。

ただ、ハンドメイド作品を作りながら、それらの情報を1人で取捨選択して学んでいくことは、とんでもない時間と労力を要します。だからこそ、オンラインサロンで情報を取って効率良く動けるようにすることが、パンドラが作家様のサポートで貢献できる部分かなと思っています。