初めまして。こんにちは。梶本と申します。
湘南エリアにある寒川という町で『パンドラのはこ』という名前の、ハンドメイドのお店を展開しています。
私は、パンドラをお申し込みくださる作家さんからよく「私の作品は売れますか?」というご質問を頂きます。
「他の委託販売のお店さん、レンタルボックスも利用しているんだけれど、あまり作品が売れなくて…」と悩んでいらっしゃる方が、とても多いのです。
正直に言ってしまうと、売れるか売れないかは、作品を購入してくださるお客様に委ねられます。
「売れます」とも「売れないでしょうね」とも言い切れません。
ただ、お店を運営している側から見て「これは、売れにくいだろうな」と感じる作品はあります。
ここでは、あなたのハンドメイド作品が売れない理由について掘り下げていきたいと思います。
目次
ハンドメイドが売れない5つの理由
①使用用途がわからない
作品を購入されるお客様から意外と聞かれる言葉が「これはいったい何?」「これはどうやって使うの?」という言葉。
作品はとてもきれいに仕上がっているのに、お客様に使用用途が伝わっていない作品がとても多いです。
見本を置いてくださっている作家さんもいますが、作品についての説明書きや具体的な使用方法についての説明が一切なくて、お客様が首を傾げながらそっと作品や見本をBOXに戻されるといった場面にも度々遭遇します。
作家さんにとっては知っていて当たり前の物でも、お客様にとっては初めて見るものかもしれない。
初めて見たものに何の説明もなかったら、使い方のイメージが湧きませんよね。
使用用途がわからないために、購入されないケースは意外と多いんですよ。
②置いてある作品と時期(季節)がちぐはぐ
これからどんどん夏に向かって気候が変化していきますが、BOXの中の様相が真冬のままの作品はありませんか?
真夏にもこもこのセーターを購入するお客様は、ほとんどいません。
張り切って年間行事のイベントに合わせてBOXをディスプレイをしたり、行事に合わせた作品を作ったはいいものの、イベントが過ぎると一気に過ぎたトレンドになってしまいます。
【例】バレンタインの時期なのにBOXの作品がハロウィン!など。
作品を出す時期(季節)がちぐはぐになっていると、流行に敏感なお客様は違和感を感じてしまいます。
③単純にお客様の好みではない
パンドラに限らず、実店舗を持って運営をしているお店には様々なお客様がいらっしゃいます。
やっと歩けるようになった小さなお子様、杖をつきながら歩いてくるおばあちゃま。
女性もいれば、男性もいらっしゃいます。
単純に、作品がたまたま来店されたお客様の趣味、好みではなかっただけということは多々あります。
アクセサリーで言えば、キラキラが好みの方もいれば一粒でシンプルな物を好む方もいる。
ピアスが好きな方もいれば、イヤリング派の人もいる。
たまたま、お客様のセンスにドハマリするような作品が無かっただけ。
1回や2回手に取って頂けなかったからといって、そんなに落ち込むことはありません。
④作っている人がイメージ出来ない
お客様が作品を探している姿を見ていると、お知り合いの作家さんや、親しくしている作家さんの作品を選んで購入されている様子が多々見られます。
特に作家さんの数が多いジャンルの作品ほど、そのような傾向にあります。
作品の数が多くてどの作品を選んで購入していいか分からなくなったとき、自分がよく知っている作家さんの作品があると選びやすい、ということです。
つまり、作品というより作家さん(人)を見て、購入するかどうかの判断をしているのです。
さてここに、デザインも価格も全く同じ。
片方の作品は友人のアクセサリー作家さんが作られたもの。
もう片方は、誰が作ったのか分からない。
そんな作品が目の前にあったとしましょう。
どちらか片方を購入しようとしたとき、あなたならどちらの作品を選びますか?
私なら、迷わず友人のアクセサリー作家さんから購入します。
なぜなら、作った人の顔がイメージできるから。
作った人の顔が分かることで、作品に対してもより愛着を持った目で見られるようになるのです。
作品を作っている作家さんをイメージ出来ないばっかりに購入機会を逃している作品は数多く存在しています。
⑤お客様の購入の目的が明確
来店されるお客様の目的がはっきりしていて、目的以外の作品の購入に繋がらないケースは多いです。
この場合、お客様は目的に合わせて、あらかじめ予算も組んで来店されています。
予算組みをして来られるので、目的に合わない作品を見る余裕はありません。
目的以外の作品を購入することで予算オーバーとなるので、他の作品の購入を考えていません。
では、予算オーバーとならないように作品を値下げしたらいいのでは?
ここで勘違いをしないで頂きたいのが「作品を安くしても、ハンドメイドが売れるわけではない」という点。
いくら作品の価格が安くても、使う予定、目的がなければ購入はされません。
反対に、多少の予算オーバーでも、本当にお客様が心から「欲しい」と思った作品は購入されます。
「今、お財布に手持ちがないのでクレジットカードで精算します」
「これ取っておいて頂けますか?今そこのコンビニでお金おろしてきます!」
と、お客様の方が購入するために行動を起こしてくれるのです。
あらかじめ事前に作家さんとお客様で連絡を取り合っていて、「お値段は〇〇円と作家さんから聞いているので、〇〇円持ってきました」と予算ピッタリお財布に入れて来店されるお客様もいらっしゃいます。
お客様の心の中で「今日は〇〇を買うためにパンドラに行こう!」とはっきりした目的があると、他の作品に目を向ける余裕がないのでしょうね。
ハンドメイドが売れるために大切なこと・ハンドメイド販売5つのコツ
①使用用途を明確にする
作品の使用目的や用途について、お客様に分かりやすく伝えましょう。
いつ、誰が、どこで、何のために、どうやって使うのか。
最低限、これくらいは抑えておかないと「これは一体どうやって使うの?」「何のために使うの?」とお客様も困ってしまいます。
買ったはいいけれど、使い方が分からなくて困るものを、あなたは買いますか?
(私なら、きっと買わないだろうなぁ…)
②作品の入れ替えを定期的に行う
いつ作品を入れ替えていいか分からない作家さんは、巡ってくる四季に合わせて作品を入れ替えてみてはいかがでしょうか。
全部の作品を総入れ替えでなくても、数点だけの入れ替えでも構いません。
通って来てくださるお客様は「あら?新しい作品が入ったわね」とすぐに分かります。
反対に、年間通してずっと同じ作品が並んでいると、お客様の目から見ても「あの作品、いつ来ても置いてあるけど、売れないのかな」「人気のない作家さんなのかな」と、あまり良いイメージで見て頂けません。
定期的に作品を入れ替えることによって、BOXの中に新鮮な風を送り込みましょう。
③お客様のイメージを具体的に持つ
作品を購入するお客様になりきって、自分ならどんな作品が欲しいか、どんな作品なら購入するかを出来るだけ詳細に、具体的にイメージします。
このイメージがないと、作品もPOPのメッセージも、残念ながらお客様の心には響きません。
よくあるのが、「たくさんの人に手に取ってもらいたくて作ったアクセサリーです!」というメッセージ。
買って欲しいお客様のイメージが漠然としてるので、いまいちお客様の心には刺さりません。
「アラサーだって輝ける!毎日お仕事を頑張っているあなたが、オフの日は彼のためだけに可愛く輝く。そんなアクセサリーを作りました!」
「赤ちゃんを子育て中のママに嬉しい!抱っこしている赤ちゃんが引っ張っても危なくない。そんな安全で可愛いアクセサリーを作りました!」
こんなメッセージではいかがでしょう。
メッセージを読んだお客様が「あ!これ、もしかして私のために作ってくれたんだ!」と感じられる作品、メッセージが、より鮮烈にお客様の心には残りますね。
④自己アピールをしよう
せっかく素敵な作品を作っているのですから、作品を作っていること、ハンドメイド作家として活動していることを自己アピールしましょう。
もう今は、どんなに作品が可愛いものだったとしても、ただ置いて待つだけではなかなか購入されない時代になっています。
なぜなら、それだけ沢山の物に溢れていて、お店でもインターネットでも可愛いものをいくらでも自由に選べる時代だから。
だからこそ、どこの誰が製作者で、どんな思いで作っている作品。
どこのお店に行けば買える。
そんな情報をどんどんSNSなどから発信しましょう。
SNSが苦手な方は、口頭での口コミでも構いません。
物や情報に溢れている時代だからこそ、あなたから自己アピールをしないと、作品のことはもちろん、あなたのこともお客様に見つけてはもらえません。
⑤予算を立てて買いたくなるハンドメイド作家を目指そう
お客様があらかじめ予算を立ててお買い物をするということは、予算を立ててまでして、どうしても買いたい、欲しい作品があるということ。
「この作品でいいや」ではなく「この作品がいいの!」と思ってもらえるような、ハンドメイド作家、作品作りを目指しましょう!
そのためには、まずお客様にあなたの作品や、あなたのハンドメイド作家としての活動、顔を覚えてもらう必要がありますね。
ハンドメイドが売れるようになった事例/3件紹介
①ファンのお客様が増えた
毎日のblogの更新やInstagramなどのSNSをとても頑張っていらっしゃるAさん。
毎日blogなどの更新をチェックしてくださるお客様の数が少しずつ増えてきて、いつの間にかパンドラでも有数の人気作家さんになっていました。
Aさんの作品をリピートで購入してくださるお客様は、皆さん口を揃えてこう言います。
「Aさんが作った作品だから、欲しいんだ!!」
「Aさんの作品だから、やっぱ違う!価値がある!!」
日々の自己アピールを頑張ったからこそ、今ではお客様が購入のために予算を立てて「この人の作品がいい!!」と選んで頂ける作家さんになっています。
②納品初日に完売!
作品を納品する前から、live配信やTwitter、Instagram、blogといった媒体から活動報告をしていたKさん。
「今度パンドラさんに自分の作品をお願いすることになりました」という報告の後、パンドラに入荷前から購入の予約が殺到し、納品初日に完売!さらに若干不足してしまうという事態になりました。
事前のlive配信や、Twitterなどからお客様に活動や顔。作家さんの人柄を知って頂いていたことが大きく影響しました。
初めての委託販売にも関わらず、多くのお客様に親しみを持って作品を迎えて頂いた素敵なエピソードになりました。
③仲間、縁の繋がりが作品売上げにもつながった
これまでは1人で黙々とハンドメイド活動をしていたMさん。パンドラを利用し始めて沢山の作家仲間が出来ました。
それと同時に、親しくなった作家さんがMさんの作品を気に行ってくださって、個別にオーダーのご依頼を頂いたり、作家さん同士で声を掛け合ってコラボで作品を生み出すきっかけにもなりました。
ただ作るだけではなく、お互いのワークショップに参加して作品の幅を拡げるきっかけにもなっています。
作家さんの顔、人柄をよく知っているからこそ、お客様も安心して作品の購入が出来ています。
パンドラで主に取り組んでいる3つのこと
作家さんのハンドメイドの売上げを上げていくために、パンドラでは重点的に取り組んでいることがあります。
①各SNSからの作品のアピール
パンドラはSNSから作品についての情報発信をマメに行っています。
特にInstagramには力を入れていて、作品を購入したいお客様がカタログを開くような感覚でInstagramの画面を見られるようにしています。
また、連日夜はパンドラに届いた新しい作品やピックアップ作品を、Instagramからライブ配信でご案内しています。
ライブ配信を視聴してくださっているお客様から、リアルタイムで作品購入の予約を頂くことも多いんですよ。
②作家さん参加型のコミュニティ
私はハンドメイドコミニュティを運営もしています。
ハンドメイドコミュニティの中では、全国のハンドメイド作家さんとLINEで悩みを相談し合ったり、作品の進捗状況について報告したり。
コミュニティ内で会話を楽しむことが出来ます。
コミュニティで仲良くなった作家さんが、あなたの作品を購入してくださったり、ワークショップの参加予約を頂くことはよくあるんですよ。
イベントに一緒に参加したい仲間に声をかけたり、作家さん同士でコラボ企画を開催したりと、コミュニティの中で活動の幅が拡がってきている作家さんが沢山いらっしゃいます。
作家さん参加型のコミュニティで、あなたも自分のことをアピールしてみませんか。
ハンドメイドコミニュティ moirai(モイライ)はこちら
③ハンドメイド販売をサポート支援
ハンドメイドコミニュティ(オンラインサロン)
本格的にハンドメイド販売について学びたい方のために、今回blogでお伝えしているような内容をさらに深堀りして展開しているのが、ハンドメイドコミニュティ【moirai(モイライ)】です。
経営、販売についての考え方や、効率的に作業を行っていくために便利なツールの紹介。実践編として、スマホで魅せる写真の撮り方などなどをお伝えしています。
ハンドメイドコミニュティ【moirai(モイライ)】へのご入会は、以下リンクからプランをお選びください。
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