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SNS集客の基本~Instagram編~
ハンドメイド販売に限らず、今やSNSの利用は必要不可欠とも称される時代になってきました。
サロンの会員のあなたも、既に何かしらのSNSを利用されていますね。
まだSNSを導入していない方は、この機会にぜひ取り入れてみてください。
さてこのSNSですが、正式名称は social network service(ソーシャル ネットワーク サービス)といいます。
SNSは、インターネットを利用して人と人との繋がりを構築していくサービスです。
このSNSは、上手に活用できると集客に大きな効果を発揮してくれます。
しかし、投稿を見ていると、ただ何となく投稿していてもったいないな、と感じる投稿も、かなり多く見られます。
今回はSNSの中でもハンドメイドとかかわりが深いInstagramにフォーカスしていきます。
Instagramを利用した方が良い3つの理由
①無料で利用できる
チラシを印刷して地域に配布するのにも、フリーペーパーに掲載してもらうのにも、当然ながら広告費がかかります。
配布する方法や枚数、チラシの素材、コマ割りの大きさにもよりますが、大体最低は15000円くらいから。
一方でSNSは、インターネット環境さえ整っていれば無料で利用できるものが多いです。
写真や投稿する内容も自分で構成を考えることが出来るので、プロモーションの自由度が高いという特徴もあります。
数あるSNSの中でも、Instagramは写真、画像を魅せることで繋がりを拡げていくSNS。
あなたのネットショップと連携させることで、Instagramのフィードをカタログとしても利用できます。
ネットショップまでの導線を短くしてあげることで、作品の購入率を上げるといった仕組みを作ることも可能。
ハンドメイドとInstagramの相性は抜群です。
②集客ツールとしての利用価値が高い
自分の趣味嗜好と近い方が、フォロワーさんに多くいらっしゃいませんか?
ハッシュタグや通常の投稿から自分のページを探してフォローしてくれる、フォロワーさん。
そもそも投稿の内容に興味を持っていないと、いいねやフォローはしてくれません。
自分と同じような属性のフォロワーさんが多いということは、フォロワーさんを深堀りすることで販売促進の研究が出来ます。
作品を作る際のペルソナの絞り込みもしやすいですね。
フォロワーさんが多くいらっしゃるということは、フォロワーさんの人数分、あなたの作品を投稿から見てもらえる可能性がある、ということでもあります。
中にはアクティブではないアカウントもあるでしょうから、フォロワーさんの人数=正確にリーチできる人数ではありません。
それでも、無料なのにスマホを操作するだけで何十人、何百人、何千人という人数の方にあなたの作品のアピールが出来るということ。
Instagramを使わない理由はないのではないでしょうか。
③Instagramはデータ(情報)の宝庫
投稿をすると、いいねがつくことがあります。
いいねの数でお客様から見た作品の反応を知ることが出来ます。
さらに、プロアカウント(ビジネスアカウント、クリエイターアカウント)に設定を行うとより詳細な情報を得ることが出来ます。
Instagramでフォロワーさんを増やす、データを活かして集客に繋げたいのであれば、必ずプロアカウントに設定を変更してください。
公開設定を非公開にしていませんか?
非公開の設定にしていると、限られた狭い人にしか情報が伝わりません。
設定画面からプライバシー設定に進んで非公開設定になっていないか確認しましょう。
5/30にパンドラのアカウントで投稿したInstagramの内容になります。
先ほどの投稿の舞台裏ともいえる、アクセス解析のページです。
投稿を読んだ後、次の行動に移った方の人数が出てきます。
具体的にリーチ(投稿を見てもらった)解析が出てきます。
まず、投稿を見てくださった1282人のうち、約20%の方はパンドラのフォロワーさんではなかったことが分かります。
ということは、ハッシュタグからの検索や、作家さんのアカウントからの流入(リポスト、タグ付けなど)、他のSNSからのシェアを遡ってアカウントに辿り着いた、というシナリオが考えられますね。
このようにアクセス解析を行い、人の動きを追うことで、SNSの使い方の精度が上がっていきます。
投稿ごとにのアクセス解析はもちろんですが、アカウントそのものの全体的なインプレッションを追うことも重要です。
このように、パンドラのアカウントは圧倒的に女性の利用率が高いです。
アラサー、アラフォーがメイン。
次いでアラフィフの女性利用率がまずまず高いことが分かります。
性別や年齢が見えてくると、その年代の言葉の使い方や生活の背景、話題など輪郭を帯びてきますね。
その年齢に合わせた言い回し、話題を用いた投稿にしたり、その年代の女性が何に対して感情を動かすか、その年代の女性がスマホを見やすい時間帯といった部分に気を配りながら投稿を行うことが出来るようになります。
このように、1週間で細分化した時に土日の配信の時に突出して棒グラフが伸びていることから、土日の投稿が見られやすい傾向にあることが分かりますね。
お休みの日に家族と家で過ごしながら、スマホを見ている方も多いのでしょう。
極端に水曜日が伸びていないのは、水曜日はパンドラが店休である影響も考えられます。
木曜日のアクション実行数が伸びているので、どんな投稿をしていたかを見直してみましょう。
フォロワーさんの心に刺さったのはどんな投稿だったのか。
これが分かれば、人気の作品の傾向や、アクションを起こしやすい時間帯などを把握しやすくなります。
こちらのプロアカウントは無料で切り替えが出来ます。
プロアカウントから個人アカウントへの切り替えも簡単。
以前はビジネスアカウントしか選べなかったため、切り替えに抵抗があった方もいらっしゃったかもしれません。
現在はプロアカウントに「クリエイターアカウント」が追加されたことにより、Instagramのアカウントを持っている方であればどなたでも無料で切り替えができるようになりました。
データを分析したい方はプロアカウントへの切り替えをオススメ致します。
投稿から得たデータをインプット。
インプットしたデータを元に、投稿の方法を変化させ、投稿としてアウトプットしていくことが重要になります。
注意点として、このようにフォロワーさんが100人未満の場合はデータの分析が行えません。
Instagramでデータを元に投稿の分析を行うためには、まずはフォロワーさん100人以上を目指しましょう。
Instagramの使い方、7つのコツ
①1枚目の写真は統一感を出した画像を起用する
Instagramはこのように3列のフィード画面になっています。
1つの投稿ではなく、全体を見たときに見た目のバランスがしっくり収まるように作り込みます。
最近のパンドラの投稿は、カタログのように「作品を購入したいお客様」に向けた仕様で作っています。
IGTVとInstagramではアイキャッチのサイズが異なるため、ガタガタにならないように1列のみIGTVの列にしていますが、アイキャッチのサイズが統一されていたら本当は3列全て、画像投稿に合わせて作り込みたいくらいです。
統一感を出す7つのコツ
1.全体的にフィードを見て、デザインする
2.背景を同じにする
3.同じテンプレートを使用する
4.撮影用の小道具も同じものを使用する
5.テキストを画像に入れる場合はフォント、デザイン、配置、カラーなどを揃える
6.フィードのコントラストを合わせる
7.作品の世界観と合わせた背景、小道具を使う
②プロフィールも作り込む
意外と手を抜きがちなのが、このプロフィールです。
興味を持ってくれた方が見て、必要な情報が分かるようにしましょう。
プロフィールを作り込む7つのコツ
1.自分は何者かを明記する(屋号、作家名)
2.お問い合わせ方法を入れる(メール、コメント、DLなど)
3.自分の作品の特徴、用途、コンセプトなどを入れる
4.精算方法や購入方法の案内を入れる
5.箇条書きにして見やすくする
6.webサイトがある方は一番案内したいURLを貼る。リンクツリーは混乱させてしまうため、なるべくなら控えた方がいい
7.ロゴがある方は、アイコンをロゴにする。ない方は作品を代表する画像を貼る
③ハッシュタグの使い分け
Instagramの投稿には最大30個のハッシュタグをつけることが出来ます。
このハッシュタグは、フォロワーさんやファンの方を増やすのに重要です。
ハッシュタグは、大中小の検索数別カテゴリに分けて使うのがオススメです。
「#ハンドメイド好きさんと繋がりたい」のハッシュタグが付いて投稿されている件数は148万件。
これは、大カテゴリの位置づけとして扱います。
148万件の投稿があるということは、こちらのハッシュタグを利用して投稿する人はもちろん、このハッシュタグで検索をする人も多いです。
メリット:
1度に不特定大多数の人に見てもらえる可能性がある。
デメリット:
該当件数が多過ぎて、投稿が一瞬で流れて埋もれてしまう可能性が高い。(強豪が多い)
該当件数が多過ぎて、トップ入りを達成することが難しい。
「#レジンアクセサリー作家」のハッシュタグは1,000件以上。
これは1000件~5000件のボリュームの検索件数になっています。
中カテゴリの位置づけで扱っています。
ちなみに、パンドラは現在、この中カテゴリに重きを置いて投稿しています。
メリット:
大カテゴリよりは範囲は狭いが、不特定多数の人に見てもらえる可能性がある。
Instagramのアルゴリズムによっては、ハッシュタグでトップ入りがしやすい。
トップに入ると一定時間画面に残り続けるので、フォロワーさん獲得に繋げやすかったり、時にバズることもある。
デメリット:
特定のハッシュを付けた投稿の総件数が少ないため、大カテゴリよりは盛り上がりにかける部分がある。
「#つまみのお花」は、このように100件未満の検索数になっています。小カテゴリとして扱っています。
このように、投稿を行うとほぼ確実にトップ入りを狙うことが出来る反面、アプローチ出来る総数がそもそも少ないため、フォロワーさんの獲得に繋げるのは難しいことが予測されます。
しかし、小カテゴリでフォローしてくださった方は、とても濃いファンになってくださる可能性が高いです。
メリット:
ファンになってくれる可能性が高い。
特定のハッシュタグでトップ入りを狙いやすい。
デメリット:
ハッシュタグがあまり検索で上がらないため、一度に大きな拡散、フォロワーさんの獲得の期待は薄い。
このように、ハッシュタグが独特過ぎると、投稿や検索数自体がない場合もあります。
簡単に言うと、このハッシュタグを使っている人がそもそもいない=需要がない、認知されていない、ということです。
需要がない、認知されていないハッシュタグを使っても、ハッシュタグ本来の効果は得られないので注意しましょう。
戦略的に独自のハッシュタグを0から育てる場合は、この状態から育てていくのも面白いのでチャレンジしてみるのもいいかもしれません。
ハッシュタグ使い分けの7つのコツ
1.目的によってハッシュタグ投稿数の大中小カテゴリの比率を分けて投稿する
2.ハッシュタグで投稿ページが長くなってしまうのが嫌な場合は、ハッシュタグをコメント欄に投稿する
3.定番のハッシュタグをずらして穴場のキーワードでハッシュタグを探す
4.日本人が目につきやすい構成のハッシュタグを意識してみる
※日本人は「数字+漢字+カタカナ」のゴロに語感の心地よさを覚えると言われています。(例:8時ダヨ!全員集合!キューピー3分クッキング、1秒ファインダー越しの世界、など)
5.トレンドのハッシュタグを活用する
※○○好きさんとつながりたい、○○スタグラム、○○のある生活、など。
6.ファンが少ないうちは、屋号や作家名のハッシュタグは認知の面で検索されにくいので避けた方が無難
7.毎回ハッシュタグを打ち込むのが大変であれば、あらかじめ改行ツールやメモアプリを利用してハッシュタグを打ち込み、投稿するときにはコピーペーストして使う。
Instagram活用の5つの注意点
①画像にはこだわりを持って!
画像は明るめが基本。
全体的に暗い画像、ぼやけて良く分からない、ピントが合っていない画像は、指を止めてじっくり見る対象にはなりません。
②ジャンルは統一して!
Instagramのフィードを丸ごとブランディングする意識で取り組みましょう。
ペットやお子さんの写真、お料理の写真、風景の写真など、作品とは関係のない画像は個人アカウントで管理。
ブランドのアカウントは、ブランドと関係のある画像で統一が基本です。
Instagramは無料でアカウントを複数持つことが出来ます。
まだ使い分けを行っていない方は、日常の投稿は個人アカウントにまとめ、作品の投稿用にブランドのアカウントを用意しましょう。
③ネガティブな発言は控えて!
屋号のアカウントから作品の画像を見てくれるフォロワーさんは、作品のファンの方、あなたのファンの方です。
個人的なネガティブ発言は極力控えましょう。
ネガティブ発言をするのであれば、それを許す媒体を決めて、その媒体からのみの発言にとどめましょう。
ちなみにかじぃさんは、愚痴りたくなったりネガティブ発言が必要なときには「Twitter、blog」の個人アカウントから吐き出します。
blog、Twitterの個人アカウントから発言することで「完璧ではない不完全な裏の自分」を敢えて見せています。
敢えて見せることで親近感を持って頂いたり、他の視点で物事を見られるきっかけにもなっていますよ。
④ハッシュタグの数にご注意!
ハッシュタグは総数30件までしかハッシュタグをつけることが出来ません。
30件を超えた状態でハッシュタグを付けて投稿した場合、投稿した内容を確認してみてください。
頑張って作ったテキストが全部消えて、写真のみが投稿されていませんか。
時間も労力も使って、悲しい結果になってしまいますので、投稿の際にはハッシュタグの数が30個を超えないように気を付けましょう。
⑤Instagramが全てではない!
InstagramはSNSの中の1つ。
Instagram活用をうまく回すことが出来れば大きな力になりますが、時流の流れ、状況の変化によってはある日突然Instagram自体がなくなる可能性も十分あり得ます。
もし、集客のツールをInstagram1本のみで行っていたとしたら?
Instagramがなくなった瞬間から情報の告知、周知に大きな影響を及ぼしますね。
Instagramだけに固執するのではなく、複数のSNSの使い分けをオススメします。
SNSを複数使うことのメリットは、何といってもシェア機能による情報拡散の効果。
そして万が一に対してのリスクヘッジを分散させる効果があります。
デメリットは、沢山使うと操作が面倒臭い、という点ですね。
Instagram活用のまとめ
①即実践!
実践できそうな部分は、次の投稿からすぐに取り組んでみましょう。
投稿を1か月繰り返してみて、結果数字がどのくらい変化したかを検証して評価してみることをオススメします。
結果が出たもの、あなたにあっているものはその後も継続して強みにしていけば良いです。
やってみて難しさを感じたもの、あまり効果を得られなかったものは、止めてみてもいいし、改善の余地があるのであれば改善して再度検証してみましょう。
②注意点に気を付けて
せっかく投稿が上手くいっていても、注意点の対策が全く出来ていないとあなたのInstagramアカウント(あなたのインスタのページ)の魅力は1/4くらいになります。
③やりっぱなしではなく評価して
Instagram活用は、作品を購入して頂くための「手段」の1つです。
Instagram活用を実践してみて、目的が達成されるかは全く別の話。
実践した後、目的まで果たした気分になり継続が出来ない方が多いです。
そして、継続できたとしても評価をせずに過ごす方が沢山いらっしゃいます。
実践して検証して、評価。
やりっぱなしではなく、評価までが実践の中に含まれるようにしていきましょう。